「デザイン」という言葉の意味を改めて考えてみる。

「デザイン」という言葉の意味を改めて考えてみる。


すでにたくさんのブログやなんかで、語りつくされた感はありますが、今回は「デザイン」という言葉の意味を、自分なりに考えてみようと思います。

普段何気に「デザイン」という言葉を使いますが、僕自身はちゃんと理解してこの言葉を使えているだろうか?と思うところもあったので、自分の考えを少し振りまとめてみました。

「デザイン」って結局なんなの??

よく言われているのは「デザインは設計」であるとか、「デザインは問題解決」など、別の言葉に置きかえられて使われる事があります。

また、お客さんや社内で制作について話をする時にも「デザイン」という言葉を使う事があります。その時の意味合いは「設計」や「問題解決」についての事だけでなく、「見た目」の事に対しても「デザイン」という言葉を使って話をしています。

「設計」「問題解決」「見た目」と3つ程出てきましたが、この時点でも「デザイン」にはいろんな意味が含まれているということがわかります。しかしながら、いろいろな意味を見ていると「デザイン」って結局なんなの??って疑問も出てきます。

そこで、疑問を解消するために、「デザインの語源」から調べてみました。

「デザイン」の語源を知る。

デザインの語源はデッサン(dessin)と同じく、“計画を記号に表す”という意味のラテン語designareである。
つまりデザインとは、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現することと解される。
デザイン – Wikipedia

「デザイン」はもともとラテン語の「designare(デジナーレ)」という言葉から来ていたんですね。

また、言葉の解釈を見てみると「ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現すること」と記載があります。この一文にある「ある問題を解決するため」の部分は「問題解決」に、「思考・概念の組み立て」が「設計」、「様々な媒体に応じて表現」が「見た目」にそれぞれが当てはめられますね。

こう考えると「デザイン」という言葉には、3つの言葉(問題解決・設計・見た目)が含まれているという事がわかりますし、「デザインは設計」「デザインは問題解決」と置き換えて使われる理由が、理解できるのではないでしょうか。

“広い(意味の)”デザインと“狭い(意味の)”デザイン

「問題解決」「設計」「見た目」と、それぞれの意味が含まれることはわかりましたが、よく考えてみると、この3つは少し性質が違うようにも思います。「問題解決」と「設計」については、表現をする一つ前の段階の「思考・概念の組み立て」にあたる部分ですし、「見た目」については、「表現」にあたるので、具体的なカタチに表す作業ですね。

そこで、さらに調べていく中で、デザインには、「広義(こうぎ)のデザイン」と「狭義(きょうぎ)のデザイン」の2つの考え方(捉え方)があるということもわかってきます。それぞれのデザインが指している事を簡単に言うと、以下のようになります。

▼広義(こうぎ)のデザイン
「目標(目的)」を達成させるための「計画(設計)」をすること。
▼狭義(きょうぎ)のデザイン
「設計」した事に基づいて、具体的な「カタチ」を作ること。
※広義(こうぎ)とは、言葉の持つ意味の範囲の「広い方」を指し、狭義(きょうぎ)はその逆で、言葉の持つ意味の範囲の「狭い方」を指すと言う意味の言葉です。

ここから考えると、「問題解決」は「目標(目的)」に当てはまるので、「問題解決」と「設計」は広義(こうぎ)のデザインに該当し、「見た目」は狭義(きょうぎ)のデザインに該当するので、それぞれの性質が少し違うのは、こういった考え方から理解できます。

言葉の意味を知ることで見えて来るもの

ここで書いた事がすべてでは無いので、まだまだ知らないといけない事はたくさんありますが、意味を知ることで「デザイン」がどういったものなのかが、少しわかってきます。つまり「デザイン」とは・・・

問題の本質を掘り下げ、解決のための設計を行い、設計に基づいた見た目(表現)を作り上げ、問題を解決に導く事。

見た目だけにこだわっても問題は解決しないし、設計を間違うと意図した答えに辿りつけない。結果として問題は解決しないという事になってしまいます。なので、この3つのバランスを上手く考える必要がある訳です。

今回のまとめ

  • デザインの語源はデッサン(dessin)と同じラテン語の「designare(デジナーレ)」
  • デザインには「広義(こうぎ)のデザイン」と「狭義(きょうぎ)のデザイン」の2つの考え方(捉え方)がある。
  • 「問題解決」と「設計」は「広義(こうぎ)のデザイン」に、「見た目」は「狭義(きょうぎ)のデザイン」に該当する。
  • 最終的に「デザイン」は問題を解決へ導くための「設計」と「表現」を行うこと。

こうやってまとめると、冒頭の「デザインは設計」「デザインは問題解決」という言葉が指し示す意味がよく理解できました。また、普段行なっている作業も、キチンとした理由に基づいて「デザイン」されなければならない事もわかると思います。

表現をする上で、技術も大切ではありますが、何故その技術が必要で、何故それを用いて表現をしないといけないかは、「問題解決の為の設計」に基づいているからなんですね。

ただただ制作者の好みや、クライアントの好みに合わせた物を作っても、作り上げたものが「伝えるべき相手に伝わらない」「使うべき人が使いにくい」物になってしまっては、まるで意味が無いんです。とても有名な言葉がありますよね?

Design is not just what it looks like and feels like. Design is how it works.

デザインとは、単にどのように見えるか、どのように感じるかということではない。どう機能するかだ。

スティーブ・ジョブズ

作業に行き詰まった時とかに、この言葉を思い出しては自分のデザインを見直す事がよくあります。「デザイン」の言葉の意味を今よりもっと深く理解して、よりよい「デザイン」が作れるようになっていけたらと思いますね。